個人的にですが勉強ができる人は、勉強を始めるのが上手いと思います。上杉鷹山の言葉で
「為せば成る 為さねばならぬ 何事も 為らぬは人の 為さぬなりけり」
という言葉がありますが、学習や勉強に関してはこの言葉は大きく当てはまっていると思います。
僕はたまたま小さいころから一から1人で作るのが好きだったということもあり、何かを始めるのが比較的、普通の人より得意です。だから、別に頭はそこまでよくはないですが、勉強は得意で国立大学にいけるまではいけました。
大学で塾講師のバイトをしていたときにもおもっていたのですが、その人の頭の良さと勉強できるかどうかは、しばしば逆転します。つまり、勉強に関しては、「努力に勝る天才なし」と言ってもいいんじゃないかなと思います。
勉強を開始するには
量子力学において、「トンネル効果」という現象が確認されています。本来は超えるはずのないポテンシャル障壁を量子が一定の確率で超えることができるという現象です。
例えますと、水圧の強い水の壁があるとします。この水圧は通常で考えると、ピンポン玉は通過できないほどのつよさですが、10回くらい投げたピンポン玉のうち1つがなぜか通過できるという現象です。
これには量子の波動性が関係しています。一定にみえる水の壁もピンポンもエネルギーが流動しています。タイミングによってはぬるっと超えるということです。ここから、考えると人の脳や身体自体も量子です。だから、それの集合体である人もポテンシャル障壁をぬるっと超える事象は普通にあることだとおもいます。
また、ポテンシャル障壁を超えるための条件を人は考えることで意図的に作れると思います。
勉強は初めが一番ポテンシャル障壁が高いです。一発目の勉強が開始できるかが重要です。僕は進研ゼミを小学5年生から大学入学までやっていたのですがその中で多くの第一ポテンシャル障壁をぬるっと超える方法を学び、実践し、改良していきました。
まず、簡単な問題から解いてみる
その中の一つが、脳に加速度をつけるために初めは「簡単な問題をとく」というものです。これはピンポン側に慣性の法則で「動いている物体は動き続けた」ということも利用しています。初めはゆっくり脳が動き始めて速度をつけていくと、すっと勉強をはじめれる可能性があがります。その初めの過程において実はぬるっとポテンシャル障壁を乗り越えていることも多いです。
朝おきた瞬間から勉強開始してみる
これは「自己ポテンシャル障壁」に焦点をあてているのですが、朝おきた状態だと、脳もまだはたらきだしてないので自己ポテンシャル障壁がかなり小さいです。そのうちにはじめちゃえば、そのうち加速度がつき、「慣性の法則」によりぬるっと勉強をはじめるという「ポテンシャル障壁」をこえられる可能性があがります。
自分へのご褒美をつくる
これも、「自己ポテンシャル障壁」また、「人の心理」に焦点をあてています。人は未来志向型の生き物です。過去におきたことより、未来に起こることについて考えを巡らせるほうが現在の行動力があがります。ここを利用して、「ここまでしあげたら、おしいいハンバークをたべる」などのご褒美をつくることによって、ぬるっと勉強をはじめることができ、「ポテンシャル障壁」を乗り越えてることができます。
注意としては、人は過去志向型ではないということです。たとえば、「いま、ハンバーグを食べてそのあとに勉強をがんばろう」というふうにするとうまくいかない可能性があります。
音楽をききながら第一「ポテンシャル障壁」をぬるっと超える
音楽をきくことによっても「自己ポテンシャル障壁」は小さくなります。ぼくもこの方法はずっと活用してます。
ガムを噛みながら第一「ポテンシャル障壁」を乗り越える
「ガムをかむ」という行為自体自律神経にいい影響を与えます。同じテンポで同じ行動を繰り返すことで「セロトニン」という神経伝達物質が分泌されます。「セロトニン」はリラックス、幸福感を増す働きだけでなく集中力も向上させます。
勉強を継続するには
勉強を開始するという「ポテンシャル障壁」を超えれるかどうか、が勉強できる人とできない人の大きな分岐点です。その次のステップとして「継続」できるかどうかが、勉強が「かなり得意」か、「少し得意」の分岐点かとおもいます。
90分サイクルの活用
物体にはすべて固有周波数といものが存在します。たとえば、ガラスでできたグラスに、そのガラスに共鳴する周波数(固有周波数)をあたえると、おおきくガラスは共鳴し、エネルギーを受けます。
この現象から副次的に、すべての物体には固有周波数があることが直観的に理解できると思います。人にも特定の周波数がありまして、1/f揺らぎなど、おちつく声などどいわれますが、「90分」という時間サイクルも人の周期の1つです。
「90分」というのは、
- ノンレム睡眠が次にくるまでの周期の時間
- 人が集中できる継続時間の最大時間
というふうにいわれているので、勉強に関しても90分に一回くらいは休憩をいれることがいいとは言われていますが、個人的には、30分に一回1分ほど休憩するというのが、一番心地よいので、個人差があると思いますが、自分の勉強周期がわからない人は90分という周期を活用すると良いと思います。
終わりの条件を明確に設定する
これは勉強をはじめるときも使えますが、継続するときはよりいっそう役に立つとおもいます。人は全体像がみえるときに頑張れます。たとえば、腕立て伏せを「一般柔道部男性の平均限界値まで」という言葉より、「500回」と言われたほうが頑張れると思います。
ご褒美を設定する
これは勉強を始めるときも使用したテクニックですが、継続するときも使えます。ここまでやりとげたら、軽く気持ちよいペースでランニングするなどのご褒美を設定しましょう。
あなたならできる
勉強の再度開始に関しては、勉強を一日のうちで初めて始めた第一「ポテンシャル障壁」と比較すると、かなり小さい「ポテンシャルエネルギー」で超えられます。勉強をはじめることができた人なら、継続はそこまでむずかしくないと個人的にはおもいます。あくまでも個人的な意見ですが、僕自身がそうなので。
最後に
勉強や学習に関して、楽しくてあっという間に時間がすぎるということはまあまああります。しかし、あんまりやる気はでないけどやらなければならないというときもあります。楽しいときは多くの人がそのまま継続できますが、やる気がでないときは多くの人が継続or始めることができません。逆に、そこで、やれる人は頭1つぬけることになります。逆にそこでやれる人でなくちゃなにか特別なことはやりとげられないとも考えられます。それができるかどうか、のはざまにいる人は少し才能がある状態です。全くできない人はやろうとさえ思わないでしょう。そのはざまにいるなら、あがいてみてもいいと僕は思います。
各教科や本での勉強と比べてプログラミングの勉強は個人的に「ポテンシャル障壁」が小さいです。おそらく0.7倍とかのちがいですが、勉強の始めやすさは(10/7)**2より2.04倍くらいの体感の違いがあります。おそらく、好き嫌い定数も大きくかかわるとおもうので、もしかすると自分の好きな勉強を始めることが「ポテンシャル障壁」を一番ぬるっと超えさせてくれる方法なのかもしれませんね。